クーリングオフの基礎知識

 

「クーリングオフ」とは?・・・ 

一般の消費者が、たとえ契約をしてしまったとしても、一定の期間内に、特にその適用を除外されるような事情の無い限り、理由無しに一方的に契約を解除できる制度のことです。

 

「その効果」・・・

契約は最初から無かったことになります。支払われた代金は全て戻ってきますし、賠償金や違約金を支払う必要もありません。また、商品の引き取り返品に必要な費用も支払う必要はありません。


 

 「クーリングオフ」は何にでもできるの?

 

よく誤解されていることが多いのですが、原則「クーリングオフ」はできません。むしろ「クーリングオフ」とは、一定の条件のもとに特別に認められている特別な制度なのです。主だった適用されない場合をご紹介しましょう。

 
 

特に④の「店舗での取引」や⑤の「通信販売」は、消費者がじっくり判断することができる・・・とされている為、法律による「クーリングオフ」制度の適用はありませんので注意が必要です。

 

また最近問題の多い「ネットオークション」も、法令上は「通信販売」にあたりますので「クーリングオフ」制度の適用はありません。ご注意あれ!

 
 

 

 「クーリングオフ」はいつまでにすればいいの?

 

主だった取引状況・取引形態ごとの行使期間をご紹介します。

 
キャッチセールス(街頭での勧誘等)・・・・・契約書面交付の日から8日間
アポイントメントセールス(電話での呼び出し等)・・・・・契約書面交付の日から8日間
その他店舗外での取引(訪問販売・催眠販売等)・・・・・契約書面交付の日から8日間
連鎖販売取引(マルチ商法) ・・・・・・・・・・・・契約書面交付の日から20日間
特定継続的役務(エステ・英会話教室・学習塾等)・・・・契約書面交付の日から8日間
割賦販売(クレジット・ローン契約等)・・・・クーリングオフ制度告知の日から8日間
宅地建物取引・・・・・・・・・ ・・・・・クーリングオフ制度告知の日から8日間
海外先物取引・・・・・・・・・・・・・・・・・・・基本契約締結の日から14日間
ゴルフ場会員契約 ・・・・・・・・・・・・・・・・契約書面を交付の日から8日間
 

 

 「クーリングオフ」ってどうやるの?

 

原則、行使期間内に書面にて発信します。電話ではダメです。

 

法律で「書面による」と定められています。例えば前項①の「訪問販売」による契約の場合なら、契約書を受け取った日から8日以内に、書面(手紙等)を発信すればよいわけです。

 

ただ手紙なら何でもよいわけではなく、発信した「日付」と「内容」が非常に重要になります。

 

後で業者側に「受け取っていない」とか「そんなこと書いてなかった」と言わせない為にも、「クーリングオフ」には「内容証明郵便」がよく利用されています。

 

 

 「クーリングオフ」の注意点

 

「内容証明郵便」でクーリングオフ!ですが、もちろん作成には十分な注意と考案が必要です。

 

例えば、安易に定型文的なもの(専門書籍に記入例として掲載してあるようなものをそのまま書き写す)をそのまま発信したとしましょう。

 

もし、貴方の事例がそれとは異なっていたとしたら・・・それを理由に相手方は「クーリングオフ」の無効を主張し、そうしている間に行使期間が過ぎてしまう(引き延ばし工作)ということもあります。

 

「クーリングオフ」は時間との戦いです。やり直しをする時間的余裕はほとんどありません。

だからこそ、一発で勝負を決める必要があるのです。

 

 

 「クーリングオフ」ができない!・・・まだ方法はあります!

 

「クーリングオフ」による解約ができない場合であっても、まだ諦めるのは早過ぎます。それ以外にも他に解約できる方法が存在します。ですがこれらの方法の場合、「クーリングオフ」とは異なり一定の負担と理由が必要になります。

 
「消費者契約法」による取り消し

業者が消費者を勧誘する際に、事実と異なる説明(不実の告知)をしたり、消費者に不利益になることを説明しないで(不利益事実の不告知)契約をさせた場合等。

 
「特定商取引法」による中途解約

エステ・英会話教室・学習塾等の「特定継続的役務提供契約」であれば、「クーリングオフ」期間経過後であっても、契約期間がまだ残っている時は、理由無く途中で解約できます。ただしこの場合、「クーリングオフ」とは異なり無条件という訳にはいかず、一定の金額を負担しなければなりません。
※他にも「民法」による契約の取り消しや、無効の訴えなどが可能な場合があります。

 
錯誤による契約無効
公序良俗に反する契約の無効
詐欺による契約取り消し
脅迫による契約取り消し
 

以上のように、たとえ「クーリングオフ」期間が過ぎてしまったとしても、まだ契約を解約したり、取り消したりできる可能性が残されているのです。

 
 

「クーリングオフ」は時間との戦いです。
そしてその実行には、十分な法的知識と注意力が必要なのです。

 

 

 
※料金表は、こちらのページ(報酬額一覧)をご覧下さい。